2022年01月26日
旭化成ゾールメディカル株式会社
旭化成ゾールメディカル株式会社は、医療従事者を除く一般市民500人に対して、「一次救命処置およびAED使用に関する意識調査」を行いましたので、調査の結果概要をお知らせします。調査および結果の詳細は、「一次救命処置およびAED使用に関する意識調査」をご覧ください。
<調査概要>
対象者:20~80才代の男女
サンプル数:500人
調査地域:全国
調査期間:2021年7月8日~2021年7月13日
調査方法:インターネット
<調査結果サマリー>
- 目の前で人が突然倒れた場合、救命処置に胸骨圧迫(心臓マッサージ)とAEDが必要不可欠なことを「知っている」と回答した人は68.6%
- AEDを使用した救命講習を受講した「経験がある」と回答した人は57.4%、「受けたことがない」は42.6%
- 目の前で人が突然倒れた場合、胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAEDの使用などの救命処置が「できると思う」と回答した人は19.7%、「できない」が41.5%、「わからない」は38.8%。
「できない」「わからない」の主な理由は、「救命処置の内容や方法を知らない」「救命処置の内容や方法は知っているが、実際に人に処置を行うのは抵抗がある」。知識がないことや、講習受講経験があっても、実際に処置を行うことへの抵抗感が強いことがわかった。 - 救命に関する知識を十分に持っていると仮定し、目の前で倒れている人が女性だった場合、胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAEDの使用などの救命処置が「できると思う」と回答した人は34.8%。
「救命処置をしたいが抵抗がある」は37.9%、「できない、したくない」は14.0%。「抵抗がある」「できない、したくない」「わからない」の主な理由は、「衣服を脱がせたり、肌に触れることに抵抗がある」、「セクシャルハラスメントで訴えられないか心配」「女性に対する救命処置の方法を知らない」など、心理的な抵抗感や法的責任を問われるのではという不安が、女性に対する救命処置への阻害要因と考えられる。 - 救命に関する知識を十分に持っていると仮定し、目の前で倒れている人が子ども(小学生未満の未就学児)だった場合、胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAEDの使用などの救命処置が「できると思う」と回答した人は38.2%、「救命処置をしたいが抵抗がある」は34.8%、「できない、したくない」は11.5%。 「抵抗がある」「できない、したくない」「わからない」の主な理由は、「子どもに対して大人と同じように胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行ってよいかわからない、抵抗があるため」「子どもに対して大人と同じようにAEDを使用してよいかわからない、抵抗があるため」など、主に未就学児に対する救命処置の知識がないことが課題と言える。
- 胸骨圧迫(心臓マッサージ)に関する知識については、「救命には胸骨圧迫(心臓マッサージ)が必要不可欠なこと」を知っていると回答した人は56.4%、「胸骨圧迫とAEDに使用により、生存率が2~3倍上がる可能性があること」を知っていると回答した人は46.1%、「質の高い胸骨圧迫を行うには、圧迫時の深さとテンポが必要なこと」を知っている人は42.1%と、半数近くの人が胸骨圧迫(心臓マッサージ)とAEDの必要性や有効性について知っていることがわかった。
- 目の前で突然人が倒れた場合、あなたはその人に対し質の高い胸骨圧迫(5~6㎝の深さで1分間に100~120回のテンポで絶え間なく)を行うことが「できると思う」と回答した人が26.2%、「できないと思う」は69.6%と、知識があっても、質の高い胸骨圧迫を実際に行うことは難しいと感じる人が多いことが明らかになった。
突然の心停止から大切な命を救うには、その場に居合せた人による迅速な救命処置が不可欠ですが、本調査では、一次救命処置をしたいという気持ちがある一方で、知識不足や心理的な不安・抵抗感を持っている人が多いことがわかる結果となりました。
こうした不安や抵抗感を低減するには、積極的な救命講習の受講やインターネットなどを利用した救命処置の手順の確認など、日頃の学習や訓練が有効です。
旭化成ゾールメディカルのAEDサイトでは、「AEDの使い方と心肺蘇生の流れ」が学べるコンテンツを多数ご用意しています。一次救命処置やAEDについての疑問にお答えしている「よくあるご質問」もぜひご活用ください。
旭化成ゾールメディカルは、「ひとりでも多くの目の前の命を救う」ことをミッションとし、AEDをはじめとする製品群と胸骨圧迫の技術の普及を通じて、誰もが一次救命処置ができる社会を目指しています。